【5カ国目】モロッコ
まさにアラジンの世界、モロッコ。
そこに住む人々の眼に、深く深く引き込まれていった。
<サハラ砂漠>
Where is Toilet?
―Everywhere is OK!!
…ずいぶん遠くまで来たんだな。
なんだこのにおい?
―と思ったら自分の靴のにおいだった。
…ずいぶん旅しているんだな。
砂漠の夜。
月明かりで砂漠が青白く光っている。かっけぇ。
音のない世界で星だけが話しているみたいだ。
砂漠を歩く時、人は静かになる。
砂漠の朝。
朝の静かな時間に一人黙々とサハラを歩いてみた。
音はおれの足音だけ。止まってみると何も音が聞こえない。
耳のなかの音だけが聞こえて、しばらくするとそれすらも小さくなって消えていく。
砂の上に寝転がって空を見ていると心がすごく静かになる。
心が無になるってこういうことなのかな?
はるか遠くの人の声まで聞こえる。
どこまでも広がるとこにいると、
ずっと遠くまで歩いて行きたくなるのはなぜだろう?
どんな場所にも、愛はある。
サハラ砂漠ではガイドをやっているラクダ使いのやつらと仲良くなった。年はおれと同じくらいが多くて、仲良くなったきっかけはここでも音楽だったなぁ。満天の星空の下でビール飲みながら聞くアフリカンミュージックのリズムにはぶっ飛んだ。空が広すぎて、声がどこまでも届く気もしたし、逆にどこにも届かない気もした。
「おれたちのテントに来いよ。」って誘われておれ一人だけ地元民テントで寝た。寒かったけど、お互いの国のこと話したり、ケータイに入っていたHムービー見せてくれたり、どの女の子がタイプか討論したり、外へ出て連れションしたり、寝転がったり、歌って踊ったり…。なーんだ、同じだ。ムスリムだけど、大人びて見えるけど、こうしてハシャいでると同じ20歳だった。
この時、おれの中のフィルターが何枚も外れた気がした。
帰りにはラクダの手綱をひかせてくれたし、「ずっとここにいろよ。」とも言ってくれてすごく嬉しかった。
「ここにはハエがたくさんいるが汚くなんかない。都会の方が排気ガスで汚いじゃないか。ここには車がない。あるのは砂漠と空とラクダだけだ。だからここはクリーンだし、おれはこの場所が大好きなんだ。」
こんなことを言っていた砂漠の人たちの目は、なんだかめちゃくちゃカッコ良かった。
生まれ育った街で買った靴で
一歩一歩知らない世界を歩く。
その一歩一歩がまさに夢の足跡だ。
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