【7カ国目】フランス

生き方の達人がたくさんいる国、フランス。

そこで再開した友人は、今後の人生の道標になっていた。

一年前のサンフランシスコで一番仲良くなった友達と再会した。


住んでいる部屋を貸してくれ、親とその友達で過ごす週末に誘ってくれ、フランス語が分からないおれを英語で気遣ってくれ、ケントに見せたい場所があると言ってその田舎街が一望できる丘まで案内してくれた。


あの週末はおれの休日の概念を変えた。ただじっと一人で過ごすのではなく、人に合わせるのでもなく、みんなでいるけど一人でいる感覚。飯の用意など最低限のことはやり、あとは自由に過ごす。夜は酒飲んでメシ食ってしゃべって寝る。そして朝は自由に起きる。


休み方がうまいと思った。負けたと思った。

なんて言うか、空間の創り方がうまいんだ。

自分の空間、恋人との空間、家族での空間…。


その後おれがパリへ移動する日、そいつは言った。

「おれも学校があったりして、なかなか時間取れなくてケントと一緒に過ごす時間が少なくてごめん。あまり役に立てなかったね。」って。


なんか一つ年下だけど、おれよりも前を歩いている気がした。


おれは「ありがとう。」を伝えるだけで精いっぱいだった。

でも本当はそれだけでいいのかもしれない。


‘Good bye’じゃなくて’See you later’だって。

最後までかっこいいぜ。

「ケントはこの後の人生をどう進めていくの?」


フランス人の友達がさらりと言った言葉。

「人生は自分でコントロールする。」

そんな気持ちを当たり前として生きている。

おれも知っていたつもりだったけど、なぜか胸に突き刺さった。


「どうなる?」ではなく、「どうする?」なんだ。


自分に責任を負わなきゃいけないし、自分は何者なのかを突きつけられるけど、

それが生きていくってことだと思う。


Who are you?

How will you make your life?

まずは相手のことを知ろうとすることから始まる。


国も年齢も人種も、性別さえも超えて、

すべてはそこから広がっていく。

「ケントはこうして世界を回っているくらいだから、将来は海外で仕事するつもりなの?」


「いや、初めはその気持ちもあったけど、外国の良いところ・すごいところを感じるたびに、日本のそういうところにも気づいて、日本にすごく誇りを持つようになったんだ。各地で『日本ってすげぇ!』って思うこともかなり多いしね。だから今は、そんなすごい自分の国で働きたいと思っているんだ。」


スラっと言った自分にびっくりした。

でもなんだかめちゃくちゃ嬉しかった。

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